成人向け表現の取り扱い
日光企画では、卑猥図画を規制する法的なルールや会社法人として社会的に持ちうる倫理に添って同人誌の印刷を承っております。
修正が必要とされている部分に全く修正されていない物や、修正の度合いが甘いと判断された物は当社の基準に従って追加修正をお願いする場合があります。
同人誌の存続の為、皆様のご協力とご理解をお願い申しあげます。
成人向け表現以外でも当社の判断により、犯罪行為を助成するような有害図書や法律で禁止されている文献などの印刷はお断りしています。
また、法律に抵触する事が無くても過度の暴力表現を含む物や、幼児・児童を扱った成人向け表現の物は当社の判断基準でお断りさせて頂く場合がございます。
修正は黒ベタなどで潔くハッキリと
男性器・女性器以外にも結合部分も修正の対象になります。
薄いモザイク・修正の度合いが甘い物が無いよう、全ての箇所に修正を施して下さい。
修正は黒ベタや白ベタなのでハッキリとすることが大事です。
ご入稿時に当社の規定にそぐわない場合は、印刷を受け付ける事が出来ません。
不安な場合は、ご入稿前に一度ご相談頂く事をお勧めします。


奥付を記載する
巻末などに奥付を記載し、責任の所在を明確にしておくことをお勧めします。
奥付が無いと、問題が発生した際に責任の所在を故意に隠ぺいしたと判断される場合があります。
具体的には「サークル名」「発行者連先(メールアドレスやURL)」「発行日」「印刷会社名」などを明記するのが良いでしょう。
(個人情報の扱いには注意して下さい。)


表紙(表1側)に「成人向け」マークの記載をお勧めします。
青少年健全育成条例に従い、男性向け・女性向けに関わらず18歳未満に配布出来ない物については「成人向け」等の記載を「自己責任として」お勧めします。
記載が無い物には配布前に「成人向けシール」を貼る等の対策を行う事をお勧めします。
※記載したからといって18歳未満(青少年)に配布して良い、という事にはなりません。
また「成人向け」マークの形状・色彩に関する決まりはありません。「ADULT ONLY」や「R-18」などの表記でも良いと思います。


法的な解釈
よく耳にする「刑法175条」は唯一卑猥図画に対して法が介入出来る法律です。
卑猥と判断される文章・図画を頒布・販売・公然と陳列した者に対して適用される刑法です。
同様に販売を目的として所持していた者も同様の扱いとなります。
ただ、現在の暫定的な判断基準は、性器および性器の結合部分がしっかり修正されているか否かであり、極端に言えば性器部分が消されてさえいれば内容は問われないということになります。
また、今現在小説物に対して上記法律が適応されるという事は、ほとんどありません。
(2010年4月現在)

当社が推奨している「成人向け」マークの記載ですが、これは青少年健全育成条例に準じている物です。
必要性の有る・無しはお客様が判断する事であり、当社が判断する事でも押し付ける事でもありません。
同人誌業界という不安定な状況の中で「自己責任」としてお勧めしております。

児童ポルノ法についても触れておきます。
「児童ポルノ法」とは実在する18歳未満の児童(男女問わず)を対象とした法律であり、現状では架空のキャラクターによるマンガ・アニメ・ゲーム・小説等は規制対象になっていません。
例えば、登場人物が高校生であるとかランドセルを背負っている・制服を着ている等は全く問題がありません。
ただし、実在の児童に対する卑猥行為を含む人権侵害行為をモデルとした描写は法律の適応の範囲内となり、かなり厳しい処罰が課される事になります。

上記内容はあくまでも法的な解釈であり、当社の判断基準ではありません。
先述の通り、日光企画では法律に抵触する事が無くても過度の暴力表現を含む物や、幼児・児童を扱った成人向け表現の物は、独自の判断基準でお断りさせて頂く場合がございます。



ワイセツ表現に関する注意
既に報道されている通り、2013年4月19日コアマガジン「コミックメガストア」と「投稿ニャン2倶楽部」の編集部に家宅捜索が入り、4月24日に両誌の休刊が発表され、また、7月25日に両誌の編集者が、わいせつ図画頒布の疑いで逮捕されました。
その後も、数社の出版社が警察から呼び出しを受けているという一部報道もあります。
こうした動きを受け、コアマガジンをはじめとする一部の成年向けマンガ雑誌などにおいては、修正範囲を広げる・濃くする・モザイクをかけるといった対応を取っているケースが見受けられます。
コミケットでは、刑法175条に抵触する「ワイセツ」図画の頒布は禁止し、その基準は「商業誌に準じる」としています。
男性向・女性向の内容を問わず、性器や性交シーンを描写する場合、商業誌における状況にアンテナを張り、実際に商業誌の内容を確認した上で、必要と思われる修正等を行って下さい。
また、今回の問題は刑法のワイセツの問題です。児童ポルノ法や青少年健全育成条例とは直接的な関係はありませんので、これらを混同することなく冷静な対応をお願いします。




日光企画としては、従来の修正基準に則り今後も対応をしていく所存ですが、上記の件を受け、より修正に対する意識を強めて行きたいと考えております。
以前からも行っておりますが、ご入稿頂く際に修正の程度に不安がある場合、サンプル画像をお送り頂ければ事前に確認をさせていただきます。
また、原稿を受け取った際修正が甘い場合などに追加修正をお願いする場合がありますので、今後もお客様のご理解とご協力をお願いいたします。

2013年11月 日光企画


■ コミックマーケット準備会
【注意喚起】コミックマーケットにおける頒布物の表現について


■ 日本同人誌印刷業組合
【成人向け性表現を含む同人誌を作成されるサークルの皆様へ】